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今月の主題 輸血検査 各論―血液型の遺伝子検査
血小板
著者: 半田誠1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部輸血センター
ページ範囲:P.857 - P.862
文献購入ページに移動 現在確立されている13種類の血小板特異抗原系(HPA)は同種免疫に起因した血小板輸血不応状態や新生児同種免疫性血小板減少症の原因として近年,その重要性が認識されるようになった.遺伝子タイピング法としてPCRを基礎とし,制限酵素を使用したRFLP法やアリル特異性のプライマーを使ったSSP法など種々の方法が行われている.そのなかで,わが国で重要なHPA-1~-6wの遺伝子タイピングが同時に可能な,一般検査室でも使用できる,ミニシークエンス法を応用した市販ELISAキットが有用である.遺伝子タイピングの導入により血液センターでのHPA適合ドナーの選択が容易となり,全国的なHLA/HPA適合血小板の供給体制の確立が可能となるであろう.
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