文献詳細
文献概要
今月の主題 輸血検査 話題
アルブミン製剤の有効性に関するCochrane報告
著者: 高本滋1
所属機関: 1愛知医科大学輸血部
ページ範囲:P.902 - P.907
文献購入ページに移動1.はじめに
従来,ショック,火傷,低アルブミン血症などはアルブミン投与の適応1~3)であり,アルブミン投与による治療効果の向上,結果としての救命率の上昇が期待されていた.しかしながら,1998年7月,英国の"Cochrane Injuries Group Albu-min Reviewers"より,重症患者の治療に際し,アルブミン投与がかえって死亡率を上昇させるという,まさにショッキングな報告4)が発表された.以降,欧米を中心に本論文の妥当性,信頼性についての議論5~8)が起こっている.
本稿では"Cochrane報告"を概説するとともに,その問題点などを指摘したい.
従来,ショック,火傷,低アルブミン血症などはアルブミン投与の適応1~3)であり,アルブミン投与による治療効果の向上,結果としての救命率の上昇が期待されていた.しかしながら,1998年7月,英国の"Cochrane Injuries Group Albu-min Reviewers"より,重症患者の治療に際し,アルブミン投与がかえって死亡率を上昇させるという,まさにショッキングな報告4)が発表された.以降,欧米を中心に本論文の妥当性,信頼性についての議論5~8)が起こっている.
本稿では"Cochrane報告"を概説するとともに,その問題点などを指摘したい.
掲載誌情報