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文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻1号

2000年01月発行

文献概要

今月の主題 質量分析―新しい臨床検査への展開 各論・LC (GC,MS)-MSの応用

有機酸の代謝異常

著者: 久原とみ子1

所属機関: 1金沢医科大学総合医学研究所人類遺伝学研究部門化学

ページ範囲:P.57 - P.67

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 有機酸代謝異常症はDNAの異常が原因で,代謝を司る酵素の構造変化や酵素産生量の低下,あるいは補酵素の供給に支障をきたし,酵素反応が著しく障害される結果起こる疾患である.患者尿に顕著に増加する有機酸,アミノ酸,糖アルコールなどの障害された反応の基質や基質の副産物を安定同位体希釈法・簡易ウレアーゼ法・キャピラリーGC/MS法により分析し,障害された反応,したがって,酵素を,次いで,その構造遺伝子の異常を予測し,病名を化学診断できる.プロピオン酸血症,メチルマロン酸血症,フェニルケトン尿症,メープルシロップ尿症など早期に診断し早期に治療開始することが心身障害発症予防に必須である.尿の簡易ウレアーゼ法による新生児スクリーニング試験研究も行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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