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今月の主題 脂質代謝関連検査項目についての再検討 技術
レムナント様リポ蛋白コレステロール
著者: 中野隆光1
所属機関: 1(株)日本抗体研究所学術部
ページ範囲:P.1114 - P.1120
文献購入ページに移動 レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)測定法はレムナントを定量的に測定できる世界で初めての検査法として開発された.抗アポA-Iモノクローナル抗体(H-12)でカイロミクロン(CM)とHDLとを,また抗アポB-100モノクローナル抗体(JI-H)でVLDLとLDLとを吸着除去し,残りのCMレムナントとVLDLレムナントのコレステロールを測定する方法である.RLP-C値とmid-bandおよびIDLとの相関が認められた.冠動脈疾患患者ではRLP-C値の高値が認められ,糖尿病患者,腎透析患者でもRLP-C値の高値が認められた.RLP-C測定の臨床的有用性は,今後欧米での大規模臨床試験の結果からもさらに明確になると考えられる.
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