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シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編
PLACE-SSCP
著者: 馬場真吾1 林健志2
所属機関: 1九州大学遺伝情報実験施設ゲノム解析分野 2九州大学遺伝情報実験施設ゲノム解析分野教室
ページ範囲:P.1135 - P.1140
文献購入ページに移動Single Nucleotide Polymorphisms (SNPs)はゲノム中に最も高頻度にみられる塩基配列多型でありその高密度地図の作成は遺伝子多様性の解析に有用であると考えられている.現在世界中の研究機関でSNPsを効率的に収集する研究が行われている.PCR-SSCP (single strand conformation polymorphism)法はPCRで増幅したDNAフラグメントを熱変性して一本鎖DNAとした後,非変性条件のポリアクリルアミドゲルで泳動することにより1塩基の違いによって生じる高次構造の変化を泳動距離の違いとして検出する方法である.突然変異やDNA多型などのゲノム中のDNA塩基配列の違いを迅速かつ容易に検出する方法として,広く用いられており,優れたSNPs検出法の1つである1,2).
いくつかの改良がこの方法に対して行われているが,なかでもPLACE-SSCP (Post-Labeling Auto-mated Capillary Electrophoresis)法はポストラベル法を用いることにより複数の蛍光色素でのラベルが可能で,キャピラリーシークエンサーで泳動を行うことにより,電気泳動からデータの収集,解析までを自動化できるという利点がある3,4).これはDNA解析の大規模化,ルーチン化を行ううえで有利であり,今後ますます有用になると思われる.
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