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文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻11号

2000年10月発行

文献概要

特集 細胞診―21世紀への展望 第3章 検体処理と標本作製

6.標本作製の標準化・自動化に向けて

著者: 小林忠男1

所属機関: 1済生会滋賀県病院臨床検査部

ページ範囲:P.1265 - P.1271

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はじめに
 "Cytopreparation is the foundation of cytomor-phology"という言葉が示すごとく,効率よくしかも良好に形態保存された標本を作製することは細胞診の精度を保つ極めて重要な要素と言える.しかし,細胞検査に提出される検体は一様ではなくそれぞれの特性に合った検体処理がなされなくてはならない.そのため標準化の過程は決して単純なものとは言えないが,細胞診の精度を大きく左右する細胞標本作製において不適切な標本をできるだけ少なくする努力は,引き続き行われなければならないことに変わりはない.1991年にHutchinsonら1,2)がdirect-to-vial方式に基づいた検体の液状化処理の新技術を子宮頸部スメアで行い従来法より精度の高い結果を示した.これらはまた,非婦人科検体についても同様の検討結果3,4)が報告され,この新技術を利用した標本作製が作業の標準化と併せてにわかに脚光を浴びることとなった.
 本稿では液状処理化の技術を紹介し子宮癌細胞診の自動処理に向けた米国における試みとそのゆくえを概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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