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GlST(gastrointestinal stromal tumor)
著者: 逸見明博1
所属機関: 1日本大学医学部附属練馬光が丘病院病理
ページ範囲:P.1294 - P.1294
文献購入ページに移動ところが新たな展開がみられた.消化管には以前よりカハールの間質細胞(ICC)の存在が知られているが,最近になりこの細胞が自律神経と平滑筋との間に介在し一種のペースメーカー細胞としての機能を有し,kitレセプターやCD 34を発現することが判明した.これらのマーカーでGISTを検索すると,多くがkitレセプターやCD 34陽性を示していた.ICCは神経細胞と平滑筋細胞の両者の形態的特徴を有しており,このことはGISTの分化の多様性とよく合致していた.このようなことから最近はkitレセプターやCD 34陽性を示しICC由来と考えられる腫瘍を狭義のGISTとして扱う傾向にある.細胞診は術中に組織診に併用すれば有用である.
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