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特集 細胞診―21世紀への展望 第4章 判定の実際
20.卵巣:術中細胞診とステージング
著者: 落合和彦1 石塚康夫1
所属機関: 1東京慈恵医科大学附属青戸病院産婦人科
ページ範囲:P.1351 - P.1353
文献購入ページに移動はじめに
卵巣癌の最も重要な予後因子は進行期であり,予後の推測には正確なステージングラパロトミーに基づく検討が必要である.卵巣癌のInternational Federa-tion of Gynecology and Obstetrics (FIGO)進行期分類では,腹水細胞診と後腹膜リンパ節生検は必須とされており,術後の化学療法の必要性を決定するうえで極めて重要な因子となる.しかしながら,腹水細胞診では採取細胞数が少ない場合や,中皮細胞と腫瘍細胞の鑑別など判断に苦慮することも少なくない.
本稿では,腹水細胞診判定での問題点を示し,進行期分類における腹水細胞診の位置付けについて言及する.
卵巣癌の最も重要な予後因子は進行期であり,予後の推測には正確なステージングラパロトミーに基づく検討が必要である.卵巣癌のInternational Federa-tion of Gynecology and Obstetrics (FIGO)進行期分類では,腹水細胞診と後腹膜リンパ節生検は必須とされており,術後の化学療法の必要性を決定するうえで極めて重要な因子となる.しかしながら,腹水細胞診では採取細胞数が少ない場合や,中皮細胞と腫瘍細胞の鑑別など判断に苦慮することも少なくない.
本稿では,腹水細胞診判定での問題点を示し,進行期分類における腹水細胞診の位置付けについて言及する.
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