文献詳細
文献概要
今月の主題 毒物検査 技術解説
毒物検査でのLC/MS
著者: 植木眞琴1
所属機関: 1三菱化学ビーシーエル ドーピング検査室
ページ範囲:P.1501 - P.1506
文献購入ページに移動 近年のイオン化法の進歩に伴ってMSによる薬毒物分析が急速に普及しつつあり,それまで困難だった熱に不安定な化合物や,難揮発性物質の分析に利用されるようになってきた.救急医療の分野では迅速性が必要であり,また裁判化学の分野では,広範囲の毒物や標準試料の入手が困難な規制薬物,ならびにそれらの代謝物同定に際して,科学的な鑑定証拠が求められる.このような目的には試料調製が比較的容易で,分子構造情報の得られるLC/MSが最も適している.ここでは毒物検査に有用な最近のLC/MS技術について解説する.
掲載誌情報