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文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻13号

2000年12月発行

今月の表紙 帰ってきた寄生虫シリーズ・12

アニサキス類幼虫

著者: 藤田紘一郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院国際環境寄生虫病学

ページ範囲:P.1588 - P.1589

文献概要

 アニサキス類成虫はクジラ,イルカなどの海棲ほ乳類の胃に寄生しており,これまでは成虫と幼虫との関連が不明で種名もはっきりしていなかったが,最近,Anisakis I型の成虫はAnisakis simplex,Anisakis II型の成虫はA. physeteris,Pseudoterranova A型の成虫はPseudoterranova decipiensであることが証明された.
 アニサキス類幼虫は,日本近海の魚類(サバ,タラ,イカなど)の内臓表面や筋肉内に寄生している.ヒトはその幼虫が寄生している魚類を生食すると,幼虫が胃壁や腸壁に穿入して即時型過敏反応を起こして激しい腹痛をもたらす.本州ではA. simplex幼虫,北海道ではP. decipiens幼虫による症例が多くみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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