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文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻13号

2000年12月発行

文献概要

トピックス

脳出血と髄液中シスタチンC

著者: 玉岡晃1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系神経内科

ページ範囲:P.1668 - P.1670

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1.脳出血とシスタチンC (γ-trace)
 1)アミロイドーシスに伴う遺伝性脳出血-アイスランド型(hereditary cerebral hemorrhagewith amyloidosis-lcelandic type;HCHWA-l)とシスタチンC
 シスタチンC (cystatin C,γ-trace)は120個のアミノ酸から成る蛋白であり,種々の体液に存在するcysteine proteinase inhibitorの1種である.シスタチンCはアミロイドーシスに伴う遺伝性脳出血-アイスランド型(hereditary cerebralhemorrhage with amyloidosis-Icelandic type;HCHWA-I)の原因物質として注目されている.すなわち,HCHWA-Iはアイスランドでみられる常染色体優性遺伝を示す疾患であり,若年で脳出血を多発し,40歳以前で死亡することが多い1)が,脳アミロイドアンギオパチー(cerebral amy-loid angiopathy;CAA)が顕著に認められ,脳血管に沈着するアミロイドは異型シスタチンCであることが同定され2,3),遺伝子診断も可能となっている4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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