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今月の主題 抗原認識と抗体産生 巻頭言
抗原認識と抗体産生の異常と疾患
著者: 菅野剛史1
所属機関: 1浜松医科大学臨床検査医学
ページ範囲:P.353 - P.353
文献購入ページに移動 抗原認識と抗体産生の問題は,多くの疾患の病因を解明する基本的な機構の解析に繋がっている.その1つは,免疫不全であり,X連鎖重症複合免疫不全症など多くの遺伝性の免疫不全症の解析が新たな抗原認識機構と抗体産生の問題を明らかにしてきた.もう1つはFas/FasLの異常など自己免疫疾患に代表され関連する異常な抗体産生の機構である.今日では,これらの抗原認識と提示,そして多くの細胞間相互作用を経てB細胞での抗体産生までの過程が少しずつ明らかにされてきている.
一方,細胞間相互作用とその機能の変化が,細胞表面の抗原発現を中心に解析されるようなフローサイトメトリーなどの方法論が確立すると,臨床検査の領域にもこれらの手法は導入され細胞間相互作用の過程での細胞の機能が解析されるようになり,1つの領域を形成しつつある.今回の特集はこのような背景から"抗原認識と抗体産生"というテーマで取り上げることにした.
一方,細胞間相互作用とその機能の変化が,細胞表面の抗原発現を中心に解析されるようなフローサイトメトリーなどの方法論が確立すると,臨床検査の領域にもこれらの手法は導入され細胞間相互作用の過程での細胞の機能が解析されるようになり,1つの領域を形成しつつある.今回の特集はこのような背景から"抗原認識と抗体産生"というテーマで取り上げることにした.
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