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文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻4号

2000年04月発行

文献概要

今月の主題 抗原認識と抗体産生 話題

自己免疫疾患発症と抗体変動

著者: 網野信行1 日高洋1 多田尚人1 泉由紀子1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科生体情報医学(臨床検査診断学)

ページ範囲:P.422 - P.430

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1.はじめに
 近年,基礎免疫学の進展には目覚ましいものがある.それに比較し実際のヒト疾患においてはまだまだ不明なことが多い.そもそも自己免疫疾患がなぜ女性に多いのかも明確でないし,自己免疫疾患の発症が具体的にどのような形で捉えることができるかも不明である.従来より血中の自己抗体存在と臨床的な自己免疫疾患とを区別して取り扱う必要性がかなり強調されてきている.また臨床レベルでの疾病の診断基準は,自己免疫病態が不可逆的な状態まで進展した比較的典型的な症例のみを把握するため作成されたものが多い.
 本稿では血中自己抗体検査の変動を中心に,自己免疫疾患の概念を根底から考え直し,具体的な自己免疫疾患の増悪因子としてどのようなものが捉えられるか,またその自己免疫疾患の発症予測がどこまでできるかをまとめてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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