文献詳細
今月の主題 検査領域でのリスク・マネジメント
各論―リスク・マネジメントの実際
文献概要
輸血には輪血副作用,輸血過誤といった一定のリスクが存在する.輸血副作用は感染性および非感染性副作用に大別され,さらに非感染性副作用は溶血性,非溶血性,輪血後GVHDに分類される.輸血過誤で最も深刻なものはABO不適合輸血であり,輸血学会の調査によれば5年間で約2割の施設が経験している.これら輸血に伴うリスクに対しては,検査技師による24時間体制の確立および過誤防止のために二重三重の予防機構を持ったシステムを構築することが重要であるが,根本的な対策は適正輸血を推進し不必要な輸血を行わないことである.
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