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バンコマイシンに対するMRSAの多様性
著者: 花木秀明1
所属機関: 1順天堂大学医学部細菌学
ページ範囲:P.543 - P.547
文献購入ページに移動1.MSSAとMRSAに対するバンコマイシンの感受性
メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対するバンコマイシンの抗菌力を比較すると,MSSAに比べMRSAの方が若干の活性低下が確認されている.もし,バンコマイシンの耐性化が進行していなければ,MRSAもMSSAも同じ感受性を示さなければならない.なぜなら,MRSAの耐性メカニズムはペニシリン結合蛋白2'(PBP2')に依るものであり,この耐性メカニズムはバンコマイシンには何ら関係ないからである.しかし,MRSAとMSSAに対する感受性の差は事実であり,この事実を踏まえたうえでバンコマイシンのMRSAに対する耐性化を議論する必要がある.
メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対するバンコマイシンの抗菌力を比較すると,MSSAに比べMRSAの方が若干の活性低下が確認されている.もし,バンコマイシンの耐性化が進行していなければ,MRSAもMSSAも同じ感受性を示さなければならない.なぜなら,MRSAの耐性メカニズムはペニシリン結合蛋白2'(PBP2')に依るものであり,この耐性メカニズムはバンコマイシンには何ら関係ないからである.しかし,MRSAとMSSAに対する感受性の差は事実であり,この事実を踏まえたうえでバンコマイシンのMRSAに対する耐性化を議論する必要がある.
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