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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻5号

2001年05月発行

文献概要

トピックス

Evidence-Based Laboratory Medicine

著者: 河合忠1

所属機関: 1国際臨床病理(ICP)センター

ページ範囲:P.552 - P.553

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1.なぜ今EBLMが注目されるのか
 Evidence-Based Laboratory Medicine(EBLM)を「根拠に基づく臨床検査医学」と訳している.まだ,多くの人たちに耳慣れない熟語であろうが,ここ数年来徐々に臨床検査分野で使われるようになっている.1990年に入って,EBM(根拠に基づく医療)が急速に世界中で注目されるようになった.しかし,EBMでは主として治療法についての研究が行われている.正しい治療のためには,臨床検査の利用によって正しい診断がなされなければならない.臨床検査が過少であっても,過剰であっても問題である.従来,"最小限の検査を実施し,その結果を最大限に臨床診療に反映させる"ための研究が十分になされてこなかった.臨床検査の専門家の間でもそうした研究に重大な関心を寄せなかったこともその一因であろう.近年,ようやく臨床検査の適切な効率的利用が真剣に討議されるようになった.そこで,まず注目されたのがEBMで行われた過去に出版された論文から最強の根拠を探り出す系統的再評価(Systematic Review)のアプローチである.すなわち,臨床検査に関する過去の文献を批判的に吟味し,現時点での最善の結論を導き出す「臨床検査の系統的再評価(Systematic Reviewing in Laboratory Medicine;SRLM))が提案された.その手順が表1である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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