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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻6号

2001年06月発行

文献概要

今月の主題 生体リズム 話題

心筋虚血発作の日内変動

著者: 小川久雄1

所属機関: 1熊本大学医学部循環器内科

ページ範囲:P.644 - P.647

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1.はじめに
 心筋虚血は,一般に午前に生じやすく午後には生じにくい日内変動(circadian variation)が認められる.この現象は狭心症の虚血発作においても急性心筋梗塞の発症時刻においても認められるが,冠動脈攣縮(冠攣縮)により生じる異型狭心症の発作1)においては,その日内変動が顕著に現れる.日内変動を生じる機序としては,自律神経活動の変動であるとか,血小板機能,血液凝固線溶系の変動などが複雑に絡み合っていることが考えられる.
 本稿では,心筋虚血発作の日内変動の実態を述べ,またそれら虚血性心疾患と血液凝固線溶系の日内変動との関連を中心に解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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