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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻6号

2001年06月発行

文献概要

トピックス

Toll-like receptor 9

著者: 邊見弘明1 審良静男1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所癌抑制遺伝子研究分野

ページ範囲:P.660 - P.664

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1.はじめに
 生体に侵入してきた微生物は,宿主免疫細胞によって排除されるが,そのためには免疫機構の活性化が必須である.哺乳類には2種類の免疫機構があり,T細胞やB細胞が主に働く獲得免疫と,マクロファージや樹状細胞が主に働く自然免疫とがある.このうち自然免疫によって認識され,それを活性化させる微生物由来物質には,リポポリサッカライド(LPS),リポタイコ酸(LTA),ペプチドグリカン(PGN),細菌由来リポプロテイン(BLP),非メチル化CpGモチーフを有する細菌由来DNA(CpG DNA)などがある1).非メチル化CpGモチーフを有する合成オリゴヌクレオチド(CpG ODN)は,CpG DNAと同等の活性を有し,強いTh 1反応誘導能を有する2).現在,このCpG ODNを用いた感染症,アレルギー,癌などの予防,治療への応用が期待されている.その一方で,CpG DNAの作用機序は不明であった.われわれは,このCpG DNAの認識にToll-like receptor 9(TLR 9)が必須であることを明らかとした3)
 本稿では,このCpG DNAを認識するTLR 9について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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