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エンドトキシン認識におけるToll-like receptor(TLR)と会合するMD蛋白の役割
著者: 小林真紀子1 緒方明貴2 三宅健介2
所属機関: 1佐賀医科大学内科学 2佐賀医科大学免疫血清学
ページ範囲:P.664 - P.667
文献購入ページに移動梅雨時に牛肉を放置しておくと1~2日で腐敗してしまう.ところが牛肉になる前の肉牛は簡単には腐敗しない.免疫機構が細菌の増殖を阻んでいるからである.病原体の侵入を察知して排除する感染防御,免疫機構はすべての多細胞生物に備わっている.免疫学はこれまでリンパ球を中心とする獲得免疫機構を解析してきたが,リンパ球を有していない昆虫でも免疫機構は存在する.ハエなどの昆虫における病原体認識機構が分子レベルで明らかにされると,われわれヒトも類似分子を有しており,それが自然免疫における病原体認識分子として機能していることが最近わかってきた.その中には長い間謎であったグラム陰性桿菌由来エンドトキシンを認識する分子も属する.
本稿ではエンドトキシン認識にかかわる,Toll-like Receptor 4(TLR 4),RP 105,およびそれらに会合するMD蛋白について紹介する.
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