文献詳細
文献概要
今月の主題 鉄銅代謝 病態解説
Wilson病の遺伝子異常とその病態
著者: 大西真1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院消化器内科
ページ範囲:P.719 - P.725
文献購入ページに移動 Wilson病は常染色体劣性遺伝の銅代謝異常で,胆汁への銅の排泄障害およびセルロプラスミンへの銅の取り込みの障害が本態である.染色体13番のATP7B遺伝子が原因である.肝臓への銅の沈着に引き続き,脳,腎,角膜などに,銅の沈着による障害を引き起こす.遺伝子の保因者は,わが国では100~150人に1人で,ホモ保因者で発症するのは,4~9万人に1人で,決して稀な疾患ではない.
掲載誌情報