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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻7号

2001年07月発行

文献概要

トピックス

DNAマイクロアレイを用いた細菌の検出および同定

著者: 波多宏幸1 市村禎宏1 江崎孝行1

所属機関: 1岐阜大学医学部微生物学講座

ページ範囲:P.776 - P.778

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1.はじめに
 従来,生化学性状や形態によって同定を行っていた細菌検査においても,核酸を用いた同定検査が行われるようになってきた.核酸を用いた検査は核酸増幅法を用いることによって迅速にDNAの増幅が可能となるため,検査の迅速化が望まれている現在において期待される検査法である.現在結核菌やマイコプラズマ・淋菌などにおいて核酸増幅法を用いた検査が実用化されている.しかし,いずれも特定の病原体の検出が行えるだけで,何百種類とある病原体を1つのシステムで検出することはできない.また,菌株の同定では,抗酸菌やレジオネラにおいて核酸を用いた同定法がすでに存在するが,すべての病原体を1つのシステムで同定することは不可能である.
 一方,1990年以降,スライドグラス上の非常に狭い範囲にDNAを並べる技術であるDNAマイクロアレイが確立された.この技術を上記に述べた検査に応用することにより,日和見病原体を含めで数百種類あるといわれている病原体を1つの検査で検出,同定することが可能になると考えられる.ここでは,DNAマイクロアレイを用いた検出,同定について概略を述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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