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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻9号

2001年09月発行

文献概要

今月の主題 蛋白質の活性と蛋白量 技術解説・血中酵素測定

アミラーゼ

著者: 小川道雄1

所属機関: 1熊本大学医学部外科学第2講座

ページ範囲:P.947 - P.950

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 急性膵炎発症後の急速な血中アミラーゼ活性の低下が,プロテアーゼによるアミラーゼ蛋白の分解による酵素活性の失活ではないかと考えて,アミラーゼの免疫学的測定を確立した.筆者らの系では膵および唾液線アミラーゼ・アイソザイムを分別定量することは不可能であったが,その後のモノクローナル抗体技術の発展によって,現在では膵および唾液線アミラーゼ・アイソザイムを分別することが可能となった.ただ酵素活性の失活は同時に免疫活性の失活を伴うことが多く,初めの命題にはまだ解答が得られていない.酵素活性として測定しうるアミラーゼについて,その蛋白量も併行して測定することにより,両者の解離から病態を明らかにするという新しい研究が,今後進められるであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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