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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻9号

2001年09月発行

文献概要

シリーズ最新医学講座―免疫機能検査・9

喫煙と免疫機能

著者: 山下直宏1 松井祥子2 小林正2

所属機関: 1富山医科薬科大学保健管理センター 2富山医科薬科大学医学部第一内科

ページ範囲:P.1019 - P.1025

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はじめに
 喫煙と健康の問題は以前から重要であると考えられており,肺癌,慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患,狭心症・心筋梗塞などの循環器疾患への関与のほかにも,動脈硬化,妊婦・胎児への影響など様々な形で取り上げられている1,2).また,近年の疫学調査から,喫煙が健康に及ぼす様々な害がはっきりしており,健康への直接的および間接的な影響を考えると,喫煙は多くの致死的な疾患のうち,予防可能な最大の要因であると言える.
 一方,喫煙者には農夫肺に関連した血清中の抗体が少ないことや3),サルコイドーシスが少ないことが報告されており4),これらはいずれもリンパ球の活性化を伴う疾患であり,喫煙の免疫機能に及ぼす影響が考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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