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文献概要
シリーズ最新医学講座―免疫機能検査・9
喫煙と免疫機能
著者: 山下直宏1 松井祥子2 小林正2
所属機関: 1富山医科薬科大学保健管理センター 2富山医科薬科大学医学部第一内科
ページ範囲:P.1019 - P.1025
文献購入ページに移動喫煙と健康の問題は以前から重要であると考えられており,肺癌,慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患,狭心症・心筋梗塞などの循環器疾患への関与のほかにも,動脈硬化,妊婦・胎児への影響など様々な形で取り上げられている1,2).また,近年の疫学調査から,喫煙が健康に及ぼす様々な害がはっきりしており,健康への直接的および間接的な影響を考えると,喫煙は多くの致死的な疾患のうち,予防可能な最大の要因であると言える.
一方,喫煙者には農夫肺に関連した血清中の抗体が少ないことや3),サルコイドーシスが少ないことが報告されており4),これらはいずれもリンパ球の活性化を伴う疾患であり,喫煙の免疫機能に及ぼす影響が考えられる.
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