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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻12号

2002年11月発行

文献概要

今月の主題 プリオン病とその診断 各論

クロイツフェルト・ヤコブ病の臨床診断

著者: 村井弘之1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院附属脳神経病研究施設神経内科

ページ範囲:P.1509 - P.1515

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 クロイツフェルト.ヤコブ病(CJD)の臨床症状を中心にして,診断上のポイントを解説した.最も一般的なのは孤発型CJDで,これが80~90%を占める.進行性痴呆,歩行障害,ミオクローヌスを経て,無動性無言になる.脳波,MRI,髄液検査などを総合して診断する.また,医原性CJDのうち,硬膜移植後に発生したCJDはまだ増加しており,社会問題となっている.牛海綿状脳症からヒトへ感染したと考えられる変異型CJDはわが国ではまだ患者の発生をみていないが,その診断の注意点を述べた.遺伝性CJDは症状が多様で,家族歴が明らかでない場合も多い.CJDが疑われる患者はなるべく遺伝子検査を行うべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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