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今月の主題 プリオン病とその診断 各論
バイオハザードの観点からみたプリオン病
著者: 堤寛1
所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部第一病理学
ページ範囲:P.1539 - P.1544
文献購入ページに移動 プリオン蛋白は高度に消毒耐性だが,その感染性は低く,日常生活や通常の診療・ケアでは感染は生じない.最も高リスクの医行為は,感染脳に直接接触する病理解剖とその後の臓器処理である.ホルマリン固定された臓器も感染性を有する.脳脊髄液検査における針刺し事故のリスクも無視できない.治療法のない致死的疾患であるプリオン病の診療・ケアに際しては,感染防止対策が第一義的に重要である.本稿では,プリオン病における具体的なバイオハザード対策につき概説する.
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