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今月の主題 プリオン病とその診断 技術解説
ヒト・プリオンのバイオアッセイ
著者: 毛利資郎1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院実験動物学
ページ範囲:P.1553 - P.1558
文献購入ページに移動 「感染性をもつ蛋白質粒子」とはプリオンの定義である.この感染性を検出する唯一の手段がバイオアッセイである.しかし,ヒト・プリオンの動物への伝達は種の壁により,困難であった.種の壁を乗り越えるためにヒト・プリオン蛋白質遺伝子を導入し,ヒト型のプリオン蛋白質を産生するマウスを作製した.このヒト化マウスはヒト・プリオン感染に対して高い感受性を有し,これまで600日以上を要したヒト・プリオンの伝達が150日で可能となった.さらに,脾臓では接種後わずか14日で感染が確認された.
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