文献詳細
今月の主題 プリオン病とその診断
技術解説
文献概要
「感染性をもつ蛋白質粒子」とはプリオンの定義である.この感染性を検出する唯一の手段がバイオアッセイである.しかし,ヒト・プリオンの動物への伝達は種の壁により,困難であった.種の壁を乗り越えるためにヒト・プリオン蛋白質遺伝子を導入し,ヒト型のプリオン蛋白質を産生するマウスを作製した.このヒト化マウスはヒト・プリオン感染に対して高い感受性を有し,これまで600日以上を要したヒト・プリオンの伝達が150日で可能となった.さらに,脾臓では接種後わずか14日で感染が確認された.
掲載誌情報