icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻4号

2002年04月発行

文献概要

今月の主題 再生医療と幹細胞 各論

ES細胞を利用した細胞移植

著者: 宮崎純一1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科幹細胞制御分野

ページ範囲:P.377 - P.383

文献購入ページに移動
 胚幹細胞(embryonic stem cells;ES細胞)は,初期胚中の未分化細胞に由来するもので,体外でその未分化状態を維持したまま培養可能となった全能性幹細胞である.マウスES細胞は,invivoで受精卵とほぼ同様,すべての種類の細胞に分化できる全分化能を有しているが,この細胞のもつ重要な性質は,in vitroでの培養下でも,その条件を変えることにより分化能を引き出すことができる点である.1998年に,アメリカのグループが相次いでヒトES細胞の樹立を報告したことにより,ES細胞は,その細胞移植の材料としての有用性がクローズアップされることとなった.本稿では,ES細胞の移植医療の材料としての可能性について論じる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?