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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻7号

2002年07月発行

文献概要

今月の主題 糖尿病 話題

健康日本21と糖尿病

著者: 葛谷英嗣1

所属機関: 1国立京都病院WHO糖尿病協力センター

ページ範囲:P.751 - P.755

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1.はじめに
 20世紀にわが国は長寿社会を達成した.平均寿命は男性で77.2歳,女性で84.0歳と,いずれも世界一である.21世紀はいよいよ超高齢化社会の到来である.老年人口(65歳以上)は1999年には16.7%であったものが,2010年には22.0%,2020年で26.9%にも及ぶと推定されている.このような人口の高齢化とともに医療や介護を必要とする人々の増加,寝たきり老人の増加が大きな問題となってきた.2025年には要介護者が520万人に達するということである.これからは単に寿命を長くするだけでなく,健康寿命をいかに長くするかが大きな課題となる.健康で質の高い生活をより長期に続けていくためには,寝たきりや介護の原因となる疾病を予防していくことが何より重要である.その根幹となるのは生活習慣病対策である.
 1996年,厚生省の公衆衛生審議会成人病難病対策部会で,従来の成人病に代わるものとしてはじめて生活習慣病という名称が決められた.「成人病」は加齢に着目した名称であるが,「生活習慣病」は生活習慣を見直すことによって病気の発症を予防しようとするコンセプトで提唱された名称である.そして,すべての人が健康で明るく元気に生活できる社会の実現を目ざして,21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」が2000年に策定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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