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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 臨床検査測定値の標準化 総論

臨床検査値の標準化の実際―免疫学的測定を中心として

著者: 細萱茂実1 坂本美穂子1 尾崎由基男2

所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部 2山梨医科大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.833 - P.841

 免疫学的測定の標準化は,IFCC血漿蛋白国際標準品CRM 470/RPPHSの普及によって著しく進展した.国際的に利用可能な認証標準物質は,検査値の標準化に重要な役割を有する.認証標準物質を活用しトレーサビリティが保証された検査値を得るためには,正確さの伝達体系である校正階級段階に対して,日常検査法が整合性を保つ必要がある.
 また,臨床検査の許容誤差限界に関して,健常者の生理的個体間・個体内変動の大きさを基準とする考え方があるが,免疫血清成分についても同様に生理的変動幅を推定し,それに基づく許容限界の設定を試み,現在の技術水準(state-of-the-art)と比較した.一方,免疫学的測定でしばしば問題となる,測定可能最小量を表す検出限界の設定法について,国際標準化機構(ISO)による標準規格を示す.

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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