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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻8号

2002年08月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査測定値の標準化 話題

生化学項目の標準化(1)―福岡県での実践

著者: 木下幸子1

所属機関: 1九州大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.867 - P.875

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1.はじめに
 近年,医療は経験的なものに加えて科学的根拠に基づく医療(Evidence-based Medicine;EBM)が重要視されるようになってきた.診療の基を担う検査の分野では,それの有用性や結果の精度(精密度・正確度)が従来にも増して問われるようになり,検査結果の普遍性が必須事項になっている.
 日本では,1980年代までは各施設が出す検査値を単純に比較することは,容易ではなかった.この状況を改善するために,日本臨床化学会(JSCC)は,1989年以降,ヒト血清中酵素活性測定の勧告法6項目1)とヒト血清中のクレアチニン,尿酸,中性脂肪,コレステロールについて濃度測定の勧告法を制定した.また,1996年には常用酵素標準物質(ERM)2)の規格を制定するなどして,検査値標準化の基盤を敷いた.最近の日本医師会精度管理調査報告書は,先に挙げた項目のデータの変動幅が,狭い範囲に達していることを示している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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