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今月の主題 C反応性蛋白 総説
CRP検査の臨床的意―適応と限界―SAAとの比較対照から
著者: 佐々木毅1
所属機関: 1東北大学大学院免疫血液病制御分野
ページ範囲:P.967 - P.972
文献購入ページに移動 C反応性蛋白(CRP)検査は急速に普及し,その意義に関する理解も深まり,今や炎症の検査の代表として信頼されている.しかし,ウイルス感染や,小児や高齢者,強い免疫抑制剤使用時の細菌感染症には陽性化しにくい,ある免疫病では活動性指標とはならないなど炎症病態の検索にオールマイティではない.これらの病態把握に有用とされるのがSAA検査である.両者は通常は同様の変化を示すが,SAAのみが著明に変化する病態もある.両者の動態をよく知ることが炎症におけるより適切な診療を行う上で有用な情報となる.
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