文献詳細
文献概要
トピックス
BNPと心不全
著者: 辻哲1 片山善章1
所属機関: 1国立循環器病センター臨床検査部
ページ範囲:P.1035 - P.1040
文献購入ページに移動1.ナトリウム利尿ペプチドファミリー1)
1984年から1990年にかけて,寒川・松尾らのグループにより,3種のナトリウム利尿ペプチドが相ついで単離された.それらは,atrial natriu-retic peptide (ANP),brain natriuretic peptide(BNP),C type natriuretic peptide (CNP)と命名され,ナトリウム利尿ペプチドファミリーと呼ばれるようになった.
図1に示すように,これら3つのペプチドは,分子内の2個のcystein残基がs-s結合することにより17個のアミノ酸残基よりなる環状構造を有する.この環状部分のアミノ酸配列は互いに良く保存されており,特異レセプターとの結合にこの構造が不可欠である.3つのペプチドはそれぞれ異なる遺伝子にコードされているが,元来は同じ遺伝子であったものが進化の過程の中で複製され,別の場所で独自の変化をしてきたものと考えられる.
1984年から1990年にかけて,寒川・松尾らのグループにより,3種のナトリウム利尿ペプチドが相ついで単離された.それらは,atrial natriu-retic peptide (ANP),brain natriuretic peptide(BNP),C type natriuretic peptide (CNP)と命名され,ナトリウム利尿ペプチドファミリーと呼ばれるようになった.
図1に示すように,これら3つのペプチドは,分子内の2個のcystein残基がs-s結合することにより17個のアミノ酸残基よりなる環状構造を有する.この環状部分のアミノ酸配列は互いに良く保存されており,特異レセプターとの結合にこの構造が不可欠である.3つのペプチドはそれぞれ異なる遺伝子にコードされているが,元来は同じ遺伝子であったものが進化の過程の中で複製され,別の場所で独自の変化をしてきたものと考えられる.
掲載誌情報