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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻9号

2002年09月発行

文献概要

研究

未分化大細胞型リンパ腫の新規マーカーとなるクラスタリンの検討

著者: 国仲伸男1 宮内潤1 藤川淳策1 中村宏紀1 柳橋宏子1 藤本純一郎2

所属機関: 1国立成育医療センター臨床検査部 2国立成育医療センター研究所発生分化研究部

ページ範囲:P.1045 - P.1049

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 未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)の診断には,t (2;5)転座を反映するALKが必要不可欠となっている.しかし,一部のALCLにはALK陰性例も存在することから,ホジキンリンパ腫との鑑別に苦慮することがある.最近,両者の鑑別にクラスタリンが注目されるようになった.われわれは,小児ALCLとホジキンリンパ腫のクラスタリン反応性について検討を行い,ALCLの多くがクラスタリン陽性で,ホジキンリンパ腫は陰性であることを確認した.また,他の非ホジキンリンパ腫も陰性であったことから,クラスタリンはALCLに特異的に発現している可能性があり,ALK陰性ALCLとホジキンリンパ腫の鑑別が困難な場合に,新規マーカーとして役立つ可能性があるものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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