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文献詳細

雑誌文献

臨床検査47巻1号

2003年01月発行

文献概要

質疑応答

免疫血清 感染症コントロール血清のウイルス不活化

著者: 上村八尋1 河合忠23

所属機関: 1国際試薬株式会社試薬開発本部 2国際臨床病理(ICP)センター 3自治医科大学

ページ範囲:P.110 - P.111

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Q

感染症コントロール血清のウイルス不活化と検査室の安全性について,お教え下さい.(東京都・N生)


A

1.はじめに

血液製剤(全血,血液成分製剤,血漿分画製剤)は,2重3重の厳しい検査を経て患者に投与される.このなかの血漿分画製剤(アルブミン,グロブリン,第8因子など)は,さらに2重3重のウイルス不活化工程を経て製造されるので,ウイルスに対する安全性はより高い.このように,患者のウイルス安全性にはだれもが注意を払っているが,患者を診療または検査する医療従事者のウイルス安全性についても,各自が十分に注意する必要がある.健康と思える人の血液でも,ウイルスが陰性とは限らない.しかし,輸血関連ウイルスの特性を理解していれば,不要な不安を避けられる.少なくとも,感染症コントロール血清は,ウイルス不活化処理を施す必要がある.今回,上村ら1~3)により加熱処理と界面活性剤処理を施した感染症コントロール血清ヴィラトロール(Viratrol)が開発された.その紹介をしながら,検査室の安全性についても考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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