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文献詳細

雑誌文献

臨床検査47巻4号

2003年04月発行

文献概要

今月の主題 漢方医学と臨床検査 各論

漢方製剤による低カリウム血症と最近の知見

著者: 林松彦1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科学

ページ範囲:P.362 - P.366

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〔SUMMARY〕 漢方薬で用いられる甘草が低カリウム血症を生じることはよく知られている.この作用は,甘草中に含まれるglycyrrhizinが,腎臓からのK排泄増加作用を有するアルドステロン標的細胞において,その受容体を糖質コルチコイド結合から保護している代謝酵素である11β-hydroxysteroid dehydrogenaseを抑制することによることが明らかとなった.前向き研究では,実際に低カリウム血症を生じる頻度は低いことが示されたが,近年,アルドステロンによる心臓などの線維化促進作用が着目されており,甘草の影響に関して今後の検討が必要である.〔臨床検査 47:362-366,2003〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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