文献詳細
文献概要
今月の主題 アルコールと臨床検査 話題
糖尿病患者と飲酒
著者: 渥美義仁1
所属機関: 1東京都済生会中央病院内科
ページ範囲:P.644 - P.646
文献購入ページに移動1. はじめに
飲酒は糖尿病患者にとっても,糖尿病専門医にとっても悩ましい問題である.まず,臨床では飲酒はしばしば糖尿病患者の血糖コントロールを悪化させる.しかし,基礎的な検討ではアルコール摂取は必ずしも血糖値を上げるとは限らないとされている.そこで,一般的には飲酒が食事療法を乱すことが多いから飲酒を避けるように患者に説明するが,説得力に欠ける場合がある.もちろん,飲酒が入るほど糖尿病治療の根幹である食事指導が困難であることはいうまでもない.飲酒のもう1つの悩ましい面は,糖尿病患者の合併症の1つである冠動脈疾患に対してアルコールの長所が強調されるからである.
飲酒は糖尿病患者にとっても,糖尿病専門医にとっても悩ましい問題である.まず,臨床では飲酒はしばしば糖尿病患者の血糖コントロールを悪化させる.しかし,基礎的な検討ではアルコール摂取は必ずしも血糖値を上げるとは限らないとされている.そこで,一般的には飲酒が食事療法を乱すことが多いから飲酒を避けるように患者に説明するが,説得力に欠ける場合がある.もちろん,飲酒が入るほど糖尿病治療の根幹である食事指導が困難であることはいうまでもない.飲酒のもう1つの悩ましい面は,糖尿病患者の合併症の1つである冠動脈疾患に対してアルコールの長所が強調されるからである.
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