文献詳細
文献概要
今月の主題 アルコールと臨床検査 話題
飲酒と脂質代謝
著者: 山本匡介1
所属機関: 1佐賀医科大学内科・代謝内分泌教室
ページ範囲:P.647 - P.650
文献購入ページに移動1.はじめに
わが国においては近年アルコール総消費量は増加傾向にあり,飲酒の若年化,女性飲酒家の増加,アルコール依存症などが社会的な問題となっている.
大量飲酒は肝炎,肝硬変を含めて高血圧,脳卒中,膵炎,糖尿病などを引き起こし,諸臓器に影響を与え余命を短くさせる.一方,少量飲酒は心身をリラックスさせる効果があり,代謝面でも従来より“酒は百薬の長”といわれる好ましい作用が報告されている.
実際,少量飲酒は虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患による死亡率を減少させることが報告されている.本稿では,動脈硬化症の危険因子としての脂質代謝に及ぼす飲酒の影響について最近の知見を述べたい.
わが国においては近年アルコール総消費量は増加傾向にあり,飲酒の若年化,女性飲酒家の増加,アルコール依存症などが社会的な問題となっている.
大量飲酒は肝炎,肝硬変を含めて高血圧,脳卒中,膵炎,糖尿病などを引き起こし,諸臓器に影響を与え余命を短くさせる.一方,少量飲酒は心身をリラックスさせる効果があり,代謝面でも従来より“酒は百薬の長”といわれる好ましい作用が報告されている.
実際,少量飲酒は虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患による死亡率を減少させることが報告されている.本稿では,動脈硬化症の危険因子としての脂質代謝に及ぼす飲酒の影響について最近の知見を述べたい.
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