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シリーズ最新医学講座・Ⅰ 免疫機能検査・30
Guillain-Barré症候群と抗ガングリオシド抗体
著者: 薄敬一郎1 結城伸泰1
所属機関: 1独協医科大学神経内科
ページ範囲:P.665 - P.673
文献購入ページに移動Guillain-Barré症候群(GBS)は,急性に発症する四肢筋力低下と深部腱反射消失を主徴とする末梢神経疾患である.急性に四肢筋力低下をきたす神経・筋疾患のなかで最も頻度が高い.多くのGBS例で,神経症状発現の1~3週間前に感冒様症状や下痢などの先行感染症状を認めることから,各種ウイルスや細菌による感染が引き金となり,自己免疫的機序を介して発症する可能性が,以前から考えられてきた.近年,末梢神経の構成成分のうち,ガングリオシドに対する抗体が,GBSおよびその関連疾患の病因物質として注目されている.特定の種類のガングリオシドと臨床像との相関も明らかになってきた.
本稿では,GBSおよびその類縁疾患における,抗ガングリオシド抗体に関連する最近の進歩について概説する.さらに,臨床の現場でも広く応用されるようになった抗ガングリオシド抗体検査に関し,測定方法や実際の症例呈示を交えて紹介する.
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