文献詳細
文献概要
今月の主題 プロテアーゼ,プロテアーゼインヒビター 話題
脳アミロイドアンギオパチーとシスタチンC
著者: 山田正仁1
所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科脳病態医学講座 脳老化・神経病態学(神経内科学)
ページ範囲:P.899 - P.902
文献購入ページに移動I. 脳アミロイドアンギオパチー(CAA)とは?
アミロイドは病理学的にはコンゴレッド染色陽性で,偏光顕微鏡で緑色偏光を呈し,電顕的に細線維構造を呈する物質として定義され,βシート構造に富む様々な蛋白がアミロイドとして全身性に,あるいは臓器に限局して沈着し障害を引き起こす(アミロイドーシス).
脳アミロイドアンギオパチー(cerebral amyloid angiopathy;CAA)は脳血管へのアミロイド沈着症であり,高齢者やアルツハイマー病(アルツハイマー型痴呆)患者でしばしば認められる.軽度のCAAを有する例まで含めると高齢者の約半数はCAAを有しており,非常に一般的な病態である.軽度のCAAは臨床症状と直接は関連しないが,高度なCAAは脳血管障害(脳出血,白質脳症,血管性痴呆など)の原因となる.しかし,現状をみると,剖検でやっとCAAの診断がつく場合も多く,治療法も確立していない.
アミロイドは病理学的にはコンゴレッド染色陽性で,偏光顕微鏡で緑色偏光を呈し,電顕的に細線維構造を呈する物質として定義され,βシート構造に富む様々な蛋白がアミロイドとして全身性に,あるいは臓器に限局して沈着し障害を引き起こす(アミロイドーシス).
脳アミロイドアンギオパチー(cerebral amyloid angiopathy;CAA)は脳血管へのアミロイド沈着症であり,高齢者やアルツハイマー病(アルツハイマー型痴呆)患者でしばしば認められる.軽度のCAAを有する例まで含めると高齢者の約半数はCAAを有しており,非常に一般的な病態である.軽度のCAAは臨床症状と直接は関連しないが,高度なCAAは脳血管障害(脳出血,白質脳症,血管性痴呆など)の原因となる.しかし,現状をみると,剖検でやっとCAAの診断がつく場合も多く,治療法も確立していない.
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