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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻1号

2004年01月発行

文献概要

トピックス

ピロロキノリンキノン

著者: 笠原和起1 加藤忠史1

所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チーム基礎科学

ページ範囲:P.104 - P.106

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 1.はじめに

 ピロロキノリンキノンという不思議な名前.魔法の呪文のようで,一見すると,「ピロリ菌」に似ているが違う.ピロロキノリンキノン(pyrroloquinoline quinone;PQQ)の「ピロロ」は,ピロール環をもつ(図1)ことに由来し,「ピロール」はギリシア語で「赤」の意味である.偶然か必然か,PQQは赤橙色の有機化合物である.ちなみに,ピロリ菌の「ピロリ」は,この菌の発見部位である胃の幽門(pylorus<ギリシア語で「門番」)に由来する.ピロリ菌の発見が胃潰瘍についてコペルニクス的転回をもたらしたように,PQQも臨床上に大きな変化を引き起こすかもしれない.本稿では,新しいビタミンとしてのPQQについて,これまでと未来を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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