icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 動脈硬化-その成り立ちと臨床検査 2章 主要冠疾患危険因子の診断基準と臨床検査値

6. 喫煙と検査値異常

著者: 石川俊次1

所属機関: 1ソニー株式会社健康開発センター

ページ範囲:P.1249 - P.1253

文献購入ページに移動
はじめに

 2003年の日本たばこ産業株式会社の全国たばこ喫煙者率調査によると,20歳以上の喫煙者率は男性48.3%,女性13.6%であり,経年的にみて男性は低下傾向であるが,ほかの先進国に比べて高率である.女性の喫煙者率はほかの先進諸国と比べて低率であり,横ばい傾向であるが,20歳代,30歳代の若い女性の喫煙者率が近年上昇している.たばこの煙にはわかっているだけで4,000種以上の化学物質が含まれており,喫煙者では各種の癌,虚血性心疾患,肺疾患,消化器疾患などの危険性が増加する.喫煙は能動,受動にかかわらず,動脈硬化性疾患のリスクとして極めて重要である.また,喫煙はほかの動脈硬化危険因子にも影響を与え,それが動脈硬化を促進する機構となっている.そこでここでは主に喫煙の脂質代謝,酸化ストレス,糖代謝などに対する影響についても述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?