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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 動脈硬化-その成り立ちと臨床検査 3章 より繊細な診療を求めて―これからの冠疾患危険因子

3. コレステロール逆転送系関連因子

著者: 中田佳延1 脇川友宏1 池脇克則1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学循環器内科

ページ範囲:P.1271 - P.1276

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はじめに

 高比重リポ蛋白(HDL)は動脈硬化の負の危険因子であり,HDLコレステロール濃度が1mg/dl増加すると,冠動脈疾患リスクが2~3%減少するといわれている.HDLは抗酸化作用,およびコレステロール逆転送系(reverse cholesterol transport;RCT)への関与により抗動脈硬化作用を有しており,この機能を果たすために様々な因子が関与している.RCTにおいて,関与している因子の量的および質的異常によりHDLの濃度が変化し,同時にRCT自体の機能も変化する.ここでは,RCTおよび,RCTに関与する代謝調節因子であるコレステロールエステル転送蛋白(CETP),肝性トリグリセライドリパーゼ(HTGL),スカベンジャー受容体クラスBタイプI(SR-BI),そしてレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)について最近の知見を含め解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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