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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 動脈硬化-その成り立ちと臨床検査 3章 より繊細な診療を求めて―これからの冠疾患危険因子

7. 高感度CRP

著者: 久保木幸司1 芳野原1

所属機関: 1東邦大学医学部附属大森病院糖尿病・代謝・内分泌センター

ページ範囲:P.1299 - P.1305

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はじめに

 わが国において,虚血性心疾患や脳血管障害などの血管障害の死因が高頻度に認められるのみならず,心筋梗塞や脳血管障害の発症増加に関与する糖尿病,高脂血症,高血圧,痛風および肥満などの生活習慣病が増加している.そこで,原疾患の治療と共に虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患の発症予防ならびに早期発見が重要となってきている.

 一方,動脈硬化の発症・進展のメカニズムには炎症反応が深く関与しており,その動脈硬化を基盤に引き起こされる冠動脈疾患の発生およびその予後に対する予知因子として様々な動脈硬化の危険因子とともに炎症マーカーが検討されている.炎症マーカーとしては,高感度C-反応性蛋白(C-reactive protein;CRP),IL-6,TNF-α,ICAM-1およびVCAM-1などが報告されてきている1,2)

 本稿では,動脈硬化症,特に冠疾患危険因子としての炎症マーカーである高感度CRPの臨床的な測定意義について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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