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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 動脈硬化-その成り立ちと臨床検査 4章 動脈硬化性疾患発症の臨床検査値異常

3. 動脈硬化発症時の細胞機能

著者: 三浦伸一郎1 朔啓二郎1

所属機関: 1福岡大学病院循環器科

ページ範囲:P.1365 - P.1368

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はじめに

 動脈硬化は,脂質をはじめとする様々な因子により血管内皮細胞が傷害され活性化されることに始まり,炎症反応の重要性が指摘されている1,2).活性化された内皮細胞では,接着因子が発現され,単球が遊走付着し,内皮下へ侵入する.さらに,単球はマクロファージへと分化し,マクロファージは,修飾された低比重リポ蛋白(LDL)を貪食し泡沫化する.また,平滑筋細胞は,合成型へと形質転換・泡沫化が引き起こされ,種々の血管構成細胞や血球細胞に対する生理活性物質の増加,血管壁脂肪蓄積や線維塊の形成,最終的に不安定プラークの形成と破綻を伴う血栓形成へと進展する3,4).各種細胞(血管内皮細胞,単球/マクロファージ・リンパ球,平滑筋細胞)は,お互いが動脈硬化発症に相互に関連し合っている(図1).本稿では,動脈硬化発症にかかわる各種細胞の働きと因子(表1)について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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