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今月の主題 脳機能 総説
PETを用いた脳機能イメージング
著者: 松本良平1 須原哲也1
所属機関: 1独立行政法人 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究開発推進室
ページ範囲:P.1613 - P.1620
文献購入ページに移動〔SUMMARY〕 PETは放射性同位元素で標識した各種分子(リガンド)の生体内での動態観察を行えるため,神経伝達物質受容体の分布やリガンドの結合能の計測といった分子レベルでの神経伝達機能イメージングが可能であり,PETを用いた研究により精神疾患の病態や認知機能との関連性が解明されつつある.また,抗精神病薬によるドーパミンD2受容体占有率や抗うつ薬によるセロトニントランスポーターの占有率とそれらの経時変化の解析を通じて,より客観的な向精神薬の評価や投与方法が提唱されており,新薬の臨床治験にも用いられている.今後,PETは生体における分子レベルでの脳機能解明に加え,創薬などにも寄与することが期待される.〔臨床検査 48:1613-1620,2004〕
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