文献詳細
文献概要
今月の主題 脳機能 話題
急性期脳血管障害の新しい診断法
著者: 五十嵐博中1 片山泰朗1
所属機関: 1日本医科大学第二内科
ページ範囲:P.1660 - P.1664
文献購入ページに移動1.はじめに
1996年アメリカにおいて,FDAは発症3時間以内の脳梗塞すべての病型にt-PAの経静脈投与による血栓溶解療法を認めた1).日本においても同療法の認可のために努力が続けられている.超急性期の血流再開を目的とした治療法は,今後日本においても普及すると考えられる.このときに求められるべき画像診断は,急性期に脳虚血の状態を短時間で評価でき,治療法選択の鍵となるものでなければならない.本稿では初めに,脳血管障害における画像診断の現状を述べ,さらに近年普及しつつあるMRIによる病態診断法,および将来の臨床応用が期待される撮影法を,主に急性期脳梗塞の病態把握の面から述べていきたい.
1996年アメリカにおいて,FDAは発症3時間以内の脳梗塞すべての病型にt-PAの経静脈投与による血栓溶解療法を認めた1).日本においても同療法の認可のために努力が続けられている.超急性期の血流再開を目的とした治療法は,今後日本においても普及すると考えられる.このときに求められるべき画像診断は,急性期に脳虚血の状態を短時間で評価でき,治療法選択の鍵となるものでなければならない.本稿では初めに,脳血管障害における画像診断の現状を述べ,さらに近年普及しつつあるMRIによる病態診断法,および将来の臨床応用が期待される撮影法を,主に急性期脳梗塞の病態把握の面から述べていきたい.
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