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今月の主題 薬物代謝酵素の遺伝的多型―特に個別化薬物治療を目ざして 巻頭言
薬物代謝酵素の遺伝的多型―特に個別化薬物治療を目ざして
著者: 鎌滝哲也1
所属機関: 1北海道大学大学院薬学研究科代謝分析学分野
ページ範囲:P.119 - P.120
文献購入ページに移動この数年間というもの,Pharmacogenomics(ゲノム創薬)やPharmacogenetics(遺伝薬理学)というような新しい言葉が流行っていて読者にもとまどいがあると思われる.本特集では,このような現状をわかりやすく解説して読者に上記の分野に馴染んでもらい,新しい知識を得ていただくことを目標にして編集した.
薬物代謝酵素やトランスポーターの遺伝子に変異があって,これらの蛋白質のアミノ酸の置換が起こると,これらの蛋白質の機能が異常になり,一般的には機能低下をもたらす.これらの蛋白質の機能が低下した結果,薬の体内動態が異常になる.薬の体内動態が異常になると,普通の投与量を投与したにもかかわらず,ある患者では効き過ぎによる副作用がみられることがある.多くの努力により,遺伝子診断によって薬の体内動態を予測できる可能性がでてきた.このような薬の効きすぎを予測するような遺伝子診断が近い将来大きな分野になって来るであろうと予想されている.
薬物代謝酵素やトランスポーターの遺伝子に変異があって,これらの蛋白質のアミノ酸の置換が起こると,これらの蛋白質の機能が異常になり,一般的には機能低下をもたらす.これらの蛋白質の機能が低下した結果,薬の体内動態が異常になる.薬の体内動態が異常になると,普通の投与量を投与したにもかかわらず,ある患者では効き過ぎによる副作用がみられることがある.多くの努力により,遺伝子診断によって薬の体内動態を予測できる可能性がでてきた.このような薬の効きすぎを予測するような遺伝子診断が近い将来大きな分野になって来るであろうと予想されている.
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