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今月の主題 薬物代謝酵素の遺伝的多型―特に個別化薬物治療を目ざして 話題
ヒト薬物トランスポーター遺伝子多型の機能解析からゲノム創薬と臨床診断への応用
著者: 石川智久1
所属機関: 1東京工業大学大学院生命理工学研究科
ページ範囲:P.217 - P.222
文献購入ページに移動 1. はじめに
近年になって薬物トランスポーターの薬剤応答性における重要性が注目されている.ヒトゲノム解析によって,これまでにヒトABCトランスポーターおよび有機アニオン・有機カチオントランスポーターの遺伝子が多数発見され,薬物の消化管吸収,組織への分布,肝臓腎臓からの排泄など,薬物とその代謝物の輸送と密接に結びついていることが明らかになった.また,ヒトゲノム一塩基多型(single nucleotide polymorphism; SNP)の網羅的解析により,薬物トランスポーターの遺伝子多型の情報が蓄積している.ヒト薬物トランスポーター遺伝子群のcSNPと基質特異性の差異との関係を解明し,さらにプロモーター領域のSNPの遺伝子発現への影響をin vitro実験で検証する必要がある.また,その研究結果を速やかに統合して,薬物トランスポーター遺伝子群のSNP機能解析のデータベースを構築し,薬剤応答性予測に役立つ測定技術を開発することが重要である.
近年になって薬物トランスポーターの薬剤応答性における重要性が注目されている.ヒトゲノム解析によって,これまでにヒトABCトランスポーターおよび有機アニオン・有機カチオントランスポーターの遺伝子が多数発見され,薬物の消化管吸収,組織への分布,肝臓腎臓からの排泄など,薬物とその代謝物の輸送と密接に結びついていることが明らかになった.また,ヒトゲノム一塩基多型(single nucleotide polymorphism; SNP)の網羅的解析により,薬物トランスポーターの遺伝子多型の情報が蓄積している.ヒト薬物トランスポーター遺伝子群のcSNPと基質特異性の差異との関係を解明し,さらにプロモーター領域のSNPの遺伝子発現への影響をin vitro実験で検証する必要がある.また,その研究結果を速やかに統合して,薬物トランスポーター遺伝子群のSNP機能解析のデータベースを構築し,薬剤応答性予測に役立つ測定技術を開発することが重要である.
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