文献詳細
文献概要
コーヒーブレイク
ある作家の回想
著者: 屋形稔1
所属機関: 1新潟大学
ページ範囲:P.398 - P.398
文献購入ページに移動 近ごろ年のせいか何度も読んだはずの本をとり出して読むと始めて目にするような気がすることがある.向田邦子のドラマやエッセイなどもそれで,1冊読み出したら止まらなくなり本棚にあった彼女のほぼ全著作をそんな気分で読み通してしまった.もっとも以前からその気があったらしく同じものを2冊買いこんでいたのが数件あった.
彼女が事故死して早くも22年が過ぎた.「父の詫び状」や「女の人差し指」などのエッセイを読むと,この人は並みの人の数倍の人生を歩んだように思われる.日常些事のなかの思い,人間に対する目,家族や自分の歩みへの確かな記憶と繊細な感性に魅きつけられる.
彼女が事故死して早くも22年が過ぎた.「父の詫び状」や「女の人差し指」などのエッセイを読むと,この人は並みの人の数倍の人生を歩んだように思われる.日常些事のなかの思い,人間に対する目,家族や自分の歩みへの確かな記憶と繊細な感性に魅きつけられる.
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