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研究
LPS刺激によるTNF-α産生能の新しい簡便測定法
著者: 小林幸司1 稲垣孝司1 阿部佳子1 栗山澄1 西村典子2 小宮山豊2 高橋伯夫2
所属機関: 1積水化学工業株式会社メディカル研究所 2関西医科大学臨床検査医学講座
ページ範囲:P.593 - P.597
文献購入ページに移動本法は,採血からTNF-α産生反応までの操作をほぼ閉鎖系で処理できるため,簡便・迅速でエンドトキシン汚染の恐れが少ない方法である.
TNF-α産生反応の最適培養条件は,LPS濃度が100EU/mlで,培養時間が4時間であった.従来の分離単核球や希釈全血を用いる方法よりも約1/1,000量のより生理的なLPS濃度での反応であり,培養時間も24時間から大幅に短縮できた.
本法の同時再現性の変動係数は約3%であり,健常者31例の個体間差の変動係数は,約30%と良好な性能であった.
以上,本法は自然免疫系の機能を研究するための新しいツールとして役に立つことが期待される.
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